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チャリティオークションを活用する

チャリティーパーティでご挨拶をする平井一夫

先月、認定NPO法人キッズドア主催のチャリティパーティに参加しました。子どもをめぐる社会課題の解決に強い意志を持っている著名な方々も集まっており、私もこの場にてご挨拶をさせていただきました。 パーティの最後には、チャリティオークションがありました。海外では頻繁に行われていますが、日本ではあまり見ることがありません。オークションでは、株式会社クリスティーズジャパン代表の山口桂さんがオークショニアを務め、子どもたちのためのさまざまな支援プログラムが出品されました。

例えば「ある著名人が子どもたちに行うセミナー」「外国にルーツのある子どもたちに絵本を贈るプロジェクト」「子どもたち向けの美術館ツアー」など多種多様。参加者に向けて、いくらでサポートしてくれますか?と競りに掛けられていきます。負けん気の強い私は、お酒の力も手伝っていくつかのアイテムを落札、寄付をしました。まるでゲームのように思われるかもしれませんが、これはとても良い方法です。キッズドアさんは海外のチャリティイベントをよく研究されています。


Sony Foundation Australiaは毎年、オーストラリア国内の若者のがん患者の改善を目的としたチャリティイベントを行い、毎回多額の寄付を集めます。オークションに掛けられているのは、例えば、著名アーティストのコンサートチケット。チケットには、オーストラリアからニューヨークやロサンゼルスまでのビジネスクラスの航空券がついており、さらにバックステージでアーティストと一緒に写真を撮ることができます。こういった体験型のチャリティ音楽イベントを高値でオークションとして出品し、これらの収益を慈善活動費に充てるのです。当然ながら、アーティスト側にも交渉の上、チャリティの協力を呼びかけ、特別な体験を提供していただきます。


お話ししたいポイントは、慈善活動にはお金がかかるということです。すべて寄付で賄うだけでは、できることに限りがあります。かといって、資金力のある人にはサポートの依頼が山のように届きますので、目を惹く見返りも必要です。見返りがなければ慈善活動に協力することができないのか、と問う人もいるでしょう。しかし、何度も申し上げますが、慈善活動にはお金が必要です。双方にとってウィンウィンなオークションであれば、資金を出す側、提供を受ける側の双方にとってメリットが明確になります。資金を集めることが容易であれば結果的に、慈善活動を幅広く行えることになります。


日本でもチャリティ活動に積極的な著名人は多くいますから、こういった方々を巻き込んでいくことは、今後の日本の未来にも有効でしょう。例えばアーティストにとって特別な節目のコンサートの一部の席を、高値でチャリティオークションに掛け、これを社会貢献の資金に提供してもらう。熱心なファンにとっても、最高の機会になることでしょう。


チャリティオークションは、今後私も積極的に取り組んでいきたい活動の一つです。格差社会、子どもの貧困問題など、解決したい課題はたくさんありますが、日本社会において、チャリティという活動がもっと当たり前になれば、これらの課題を解決していける資金もまた潤沢に確保することが可能になっていくはずです。



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