「感動体験」が育む、生き抜く力
- yasuhirosasakisony
- 7月11日
- 読了時間: 3分

先日、豊田青年会議所が主催する「EQ~自己肯定感と感動体験が育てるミライ」という講演会にお招きいただき、「感動体験がなぜ子どもにとって重要なのか」「私たちが子どもに感動体験をどう提供していくべきか」をテーマにお話ししました。
豊田青年会議所は1949年に創設され、戦後の日本において志の高い若者たちが立ち上がり作られた団体で、30代から40代の経営層や自営業の方々が中心ですが、最近ではさまざまなバックグラウンドを持つ人々が集まっています。
2025年度には「子どもの生き抜く力創造委員会」が立ち上がり、子育て世代が保護者として、地域の一員として何をすべきかを学び、地域ですぐさま実践につなげようと活動しています。観客層は、青年会議所の方々に加え、豊田市の一般の方が来場もしくはオンラインにて参加くださいました。
講演では、子どもの生き抜く力を育み、将来の可能性を広げるには「感動体験」がいかに重要かを話しました。また、そのために保護者が子どもにどのように接するべきか、そして子どもたちが将来に向けてどのような力を身につけるべきかについても、リーダーシップ論を交えてお伝えしました。
私自身もリーダーとしての経験を通じて、保護者が子どもに接する態度にリーダーシップの原則を応用することができると考えるようになりました。リーダーシップは家庭や教育の場でも重要であり、EQ(心の知能指数)の高い人、もしくはEQが高くあろうと心掛ける人がより良い模範を示すことで、子どもたちの健やかな成長につながる環境が形成されると考えています。
最近、私のメディアへの露出が増えたことも一因かもしれませんが、企業に加え、教育関係者や地域団体など、さまざまな場での講演依頼をいただくようになり、お話をする内容の幅も広がってきました。特に、リーダーシップ論と子どもの貧困の現状や感動体験の格差について組み合わせてお話しする機会が増えており、まさしく今回の講演もそうしたハイブリッドなテーマの一つでした。
子どもに纏わる課題は、子どもと接する機会の多い保護者や教師のみならず、自治体、企業、市民など多くのステークホルダーが一体となって関わることが重要だと言われています。子どもの貧困は経済的な問題にとどまらず、教育や社会的な機会にも深く関わる重要な社会課題です。講演では、そうした課題が子どもたちの成長や将来に与える影響について、具体的なデータや事例を交えながら紹介し、幅広い視点からのアプローチが求められていることをお伝えしました。
子どもたちには、さまざまな感動体験を通じて成長してほしいと願っています。しかし実際には、経済的な理由や環境によってその機会が制限されている現状があります。今回の講演は、「体験の格差」がどのように子どもたちの将来の可能性に影響を与えるか、そして自分自身の置かれた立場からでもできる解決策を模索することの重要性を、参加者のみなさんと一緒に考える機会となりました。
私たち大人に求められているのは、激化する時代の中で子どもたちが未来を築くための力を養える環境を地域社会が一丸となって作っていくこと、次世代により良いものを引き継いでいく責任を果たしていくことです。
プロジェクト希望では、困窮世帯の子どもが抱える「体験の格差」に着目し、感動体験の提供をミッションとしています。今後も多くの方々と意見を交わし、共に子どもたちのために何ができるのかについて、私も模索を続けていきます。
Komentarai