夢を描く力を育む!オーストラリア海外体験プログラム
- yasuhirosasakisony
- 10月1日
- 読了時間: 4分

Project KIBOの活動を通じて、子どもたちが夢を語る姿に触れるなかで、海外体験の機会が子どもたちの視野を拡げ、将来の選択肢を増やせると考えるようになりました。私は幼少期からアメリカ、カナダ、日本を行き来する生活を送る中で体験し、学んださまざまなことが自身のアイデンティティの形成に大きくかかわっていると実感しています。世の中には実に色々な人がいて、多様な考え方があります。子どもたちが実際に海外へ行き、異なる人や文化に実際に触れることは、大きな成長を促すことになると信じています。
この夏、私たちは認定NPO法人 キッズドア様、現地留学支援団体XL Education様とのコラボレーションにより、選抜された6名の子どもたちに初めて海外体験プログラムを提供しました。これまで国外渡航の経験がなかった子どもたちに配慮し、渡航時間や時差ボケに悩まされないような地域を検討し、行き先はオーストラリア・シドニーにしました。時差は1時間程しかありませんが、季節は真逆です。こういった意外な経験も子どもたちの新鮮な驚きや気づきになったと思います。
11日間のプログラムを通じて、子どもたちは現地のリアルな生活を体験するためにホームステイ先に宿泊し、世界中の人々と交流しながら英語力も磨ける語学学校に通いました。また、三井物産オーストラリア様のご協力をいただき、オフィスの訪問や社員との対話、オペラハウスの見学、動物園や海への遠足を行い、多様な文化や自然にも触れることができました。
渡航前後に参加者と対話する機会をいただきましたが、自分の意見をしっかりと持ち、目を輝かせながら積極的にコミュニケーションを取ろうとする彼ら彼女らの姿がとても印象的でした。帰国後に感想を聞くと、新しい経験を通して確かな成長を遂げていることが感じられました。
薬剤師になる夢を持つ子どもは、語学学校の後に薬局を訪れ、オーストラリアの薬局の役割やウェルビーイングについて知ることができました。健康的な生活リズムが医療費の削減につながることを知り、日常生活における健康管理の重要性を実感したそうです。
別の子どもは、ホームステイ先の家庭では男女の役割を問わず食事を作ることが当たり前であり、小さなことにも家族間で感謝を言葉にする様子に触れて、親しい関係でも感謝の気持ちを伝えることの価値に気づいたと話してくれました。
語学学校では、非ネイティブの英語を聞き分ける難しさに直面しました。多様なアクセントや発音に触れることで英語を話す人たちの多様性を理解し、実践的なリスニングスキルを磨くことができたようです。
こういった異文化交流を通じて、メディアが多文化をどのように捉えているかについて考えを深めた子どももいました。先入観や偏見に流されず、自分自身の意見を持つことの大切さを学んだのです。
また、海外体験を経て、日本の文化や価値観に対するリスペクトを改めて感じたと話す子どももいました。外から自国を見つめ直し、新たな気づきを得られたのだと思います。
子どもたちが異文化に触れ、英語を使うことで自信を深めていく姿を見ると、この海外体験を通じて得た経験が子どもたちの未来を支える大きな力になることを確信しました。子どもたちからは、短期間の海外体験では物足りなさを感じ、もっと挑戦したいと夢を語る声も寄せられました。プログラムはまだ始まったばかりですが、子どもたちの未来を応援するために今後もさまざまな新しい挑戦を重ねていきます。
認定NPO法人キッズドア 事業推進部門 チーフ 平井祐子さんからのコメント
認定NPO法人キッズドアで教育支援(主に英語)を担当しております平井と申します。この度、弊会にとって初めてとなるホームステイ&語学学校体験を提供できることになり、準備の段階から私自身、心が躍りました。募集時点で生徒、保護者からの反響も大きく、このような機会がこんなにも求められていたのだと実感した次第です。
実際に参加した生徒からは、この与えられた機会への感謝が真摯に伝わってくると同時に、現地での日々を思う存分学びに繋げようとする姿が印象的でした。異文化への理解、自国への新たな発見は、忘れられないものとなっているはずです。
後日、「自分でお金をためて自力でまたシドニーに戻りたい」と話す生徒もおり、今後の目標になったことを嬉しく思います。違う世界を見ることの影響力の強さを再認識いたしました。
今回、このような貴重な体験をご提供くださったProject KIBO様には、心より感謝申し上げます。
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