一歩踏み出し、世界とつながる − 第2回 オーストラリア海外体験プログラム

昨年初めて実施したオーストラリア海外体験プログラムを、今年も開催しました。今回は、NPO法人キッズドア様、現地留学支援団体XL Education様にご協力いただき、参加者を9名に増やし、滞在期間も3週間に延長しました。より多くの大学生に、シドニーでじっくりと学び、さまざまなことに挑戦する機会を届けられたことを大変嬉しく思います。
帰国後、参加者の皆さんとオンライン報告会を開き、現地で印象に残った出来事や、自分の中に生まれた変化について直接話を聞きました。その言葉から、一人ひとりにとって大きな意味を持つ3週間だったことが伝わってきました。
特に印象的だったのは、参加者の多くが「英語そのもの」以上に、「人とつながること」や「自分から一歩踏み出すこと」の大切さを実感していたことです。新しい環境のなかで自ら行動した経験が、自信につながっているように感じました。
私は、英語はあくまでコミュニケーションのためのツールだと考えています。もちろん、英語を学ぶことは大切です。しかし、それ以上に重要なのは、相手に伝えようとする気持ちや、異なる背景を持つ人を理解しようとする姿勢です。英語は人生の可能性を広げてくれますが、その先にある人とのつながりこそが、さらに新しい世界を開いてくれるのだと思います。
また、海外では、日本の歴史や文化、社会、価値観について尋ねられることも少なくありません。そのとき、私たち一人ひとりの言葉が、相手にとっての日本の印象につながることもあります。自分の言葉でできる限り伝えようとするなかで、それまで当たり前だと思っていたことに改めて気づかされます。異なる文化や価値観に触れることは、相手を理解するだけでなく、日本という国や自分自身を新たな視点で見つめ直す機会にもなります。
社会に出れば、自分とは異なる背景や考えを持つ人たちと力を合わせる場面が数多くあります。自分の意見を持つことと同じくらい、相手の考えにも耳を傾けることが大切です。異なる意見を受け入れることで、より良い答えや新しい可能性が見えてくることもあります。今回の海外体験は、まさにその第一歩だったのではないでしょうか。
プログラム期間中、昨年に続き、三井物産シドニーオフィスを訪問しました。参加者からは、日本とオーストラリアをはじめ、世界各地で幅広い事業を展開する総合商社の仕事への理解が深まり、国境を越えて協働することにも関心を持ったという声が聞かれました。世界を舞台に挑戦し続ける皆さまの熱意に直接触れる機会をいただき、心より感謝しております。
また、参加者が通った語学学校ELCの皆さまも、本プログラムの企画・運営を支え、現地でさまざまな学びや出会いの機会を提供してくださいました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
Project KIBOでは、経済的な事情などで海外に行くことが難しい子どもたちにも、世界に触れる機会を届け続けたいと考えています。意欲や能力があっても、得られる経験には差があり、それが将来の選択肢に影響することがあります。だからこそ、学びたい、挑戦したいという思いを後押しすることには大きな意義を感じています。
今回の参加者から寄せられた感想や意見を来年以降のプログラムにも生かすとともに、参加者同士がつながり、学び合えるコミュニティもつくっていきたいと考えています。進学や就職といった人生の節目にも再び集まり、今回の経験を一度きりで終わらせることなく、その後の挑戦を互いに応援し合えるような関係を育んでいきたいと思います。





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